ラ・パロマ

（コメント）：「La Paloma」（ラ・パロマ）は、19世紀スペインの作曲家セバスティアン・イラディエルによって作曲された楽曲で、キューバの民族舞曲ハバネラのリズムを取り入れた作品です。タイトルの「La Paloma」はスペイン語で「鳩」を意味し、歌詞では鳩が愛のメッセンジャーとして描かれています。

この曲はスペイン国内だけでなく、メキシコやアメリカでも広く知られ、国際的なハバネラ・ブームを引き起こしました。特にメキシコでは、1866年にソプラノ歌手コンチータ・メンデスが歌ったことで人気が高まり、現在でもメキシコ音楽として認識されることが多いです。

また、フランスの作曲家ジョルジュ・ビゼーは、イラディエルの楽曲「El Arreglito」をスペインの民族音楽と誤解し、オペラ『カルメン』のアリア「恋は野の鳥（ハバネラ）」に流用したという逸話もあります。