Santa Lucia
(コメント):『サンタ・ルチア』(Santa Lucia)は、イタリア・ナポリの伝統的な民謡(カンツォーネ)で、1849年にテオドロ・コットラウが編曲・出版した舟歌です。ナポリ湾の美しい港町「サンタ・ルチア地区」を讃え、船頭が人々を小舟に誘う情景を歌っています。
🎶 曲の概要
- 起源:ナポリ湾の「ボルゴ・サンタ・ルチア」地区で歌われた舟歌(バルカロール)。
- 編曲者:テオドロ・コットラウ(1827–1879)。ナポリ語の歌詞をイタリア語に翻訳し、出版。
- ジャンル:カンツォーネ・ナポリターナ(ナポリ民謡)。
- 特徴:三拍子の優雅な旋律で、穏やかな波や風を描写する叙情的な曲調。
📝 歌詞の意味
- 「銀色の星が海に輝き、波は穏やか、風はそよぐ。私の小舟に乗って、サンタ・ルチアへ行こう」
- 船頭が観光客を誘う内容で、商業的な宣伝歌の性格も持つ。
- 日本語訳詞では「静かな波に揺られて行こう サンタ・ルチア」といった表現で親しまれる。
📜 文化的背景
- 聖ルチアとの関係:地名はキリスト教殉教者「聖ルチア」に由来。ルチアは「光」を意味し、北欧では12月13日に「聖ルチア祭」が行われる。
- 世界的広がり:
- オペラ歌手エンリコ・カルーソーの録音で有名に。
- エルヴィス・プレスリーもアルバムで歌唱。
- スウェーデンなど北欧では「光の祭り」の歌として別歌詞で歌われる。
- 日本での受容:音楽教科書に掲載され、童謡「帰れソレントへ」と並び広く親しまれる。
✅ まとめ
『サンタ・ルチア』は、ナポリ湾の美しい港町を讃える舟歌であり、観光客を誘う商業的要素を持ちながらも、世界中で愛唱されるカンツォーネです。聖ルチア伝説との結びつきや、カルーソーやプレスリーによる歌唱を通じて国際的に広まりました。
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