ツヴェテニテ・オチ Tsvetenite Ochi
(ステップ・動作):
(コメント):ツヴェテニテ・オチ (Tsvetenite Ochi):輝く瞳が魅力のブルガリアンダンス
ツヴェテニテ・オチ(ブルガリア語: Цветените очи, ラテン文字転写: Tsvetenite Ochi)は、バルカン半島に位置するブルガリアの伝統的なフォークダンスです。その名前はブルガリア語で「花の(ような)瞳」または「輝く瞳」を意味し、踊りや曲の持つ明るく活気のある雰囲気を象徴しています。日本では、フォークダンス愛好家の間で親しまれている演目の一つです。
この踊りは、ブルガリア南西部のピリン地方やショプ地方の力強く、リズミカルなダンススタイルを特徴としています。男女が列になり、肩を組むか手をつないで踊るのが一般的です。
音楽とリズム
ツヴェテニテ・オチの音楽は、ブルガリア音楽特有の複雑で不規則なリズムである「アクサク・リズム」で構成されています。具体的には9/8拍子(ニイノフスコ・ホロ)で、「速い、速い、速い、遅い」(2-2-2-3)または「速い、速い、速い、速い、速い」(2-2-2-1-2)と数える独特のリズムが特徴です。この複雑なリズムが、ダンスに躍動感と独特の魅力を与えています。
基本的なステップとフォーメーション
ツヴェテニテ・オチは、主にオープン・サークル(開いた輪)またはラインで踊られます。ダンサーは隣の人と手をつなぎ、「Wポジション」と呼ばれる、肘を曲げて手を肩の高さに保つ形でつながることが多いです。
基本的なステップは、この9/8拍子のリズムに合わせて左右に移動する動作が中心となります。以下は、ステップの一例です。
- 右足で右へ一歩 (1, 2)
- 左足を右足の後ろに交差 (3, 4)
- 右足で右へ一歩 (5, 6)
- 左足を右足の前に軽く蹴りだす (7)
- 左足を下ろす (8, 9)
これに続く動作として、逆の方向(左)へ同様のステップを踏みます。踊りのバリエーションによっては、より複雑な足の動きやホップ、体のひねりなどが加わります。リーダーの合図でステップが変化することもあります。
文化的背景
ブルガリアのフォークダンスは、結婚式やお祭り、村の集まりなど、地域社会の重要なイベントで踊られてきました。ツヴェテニテ・オチもそうした踊りの一つであり、人々の喜びや活気、共同体の結びつきを表現する大切な役割を担っています。そのエネルギッシュなステップと心躍る音楽は、見る者も踊る者も楽しい気持ちにさせてくれます。
日本においても、各地のフォークダンスサークルや講習会で踊られており、ブルガリア文化の魅力を伝える演目として人気を博しています。
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